イスラエル問題を理解する際の原則――パレスチナ人のために

国際法を完全に踏みにじっても、根本的にはまったくおとがめなしで処罰されないイスラエル。この現実は人の認識に悪影響をおよぼす。それはなにか「仕方のない」ことのように、どこかほかの国でもおこっていることであるかのように、人の意識をゆがめ、イスラエルへの不処罰を継続させている。

しかし、これほど不正義を徹底して強化・拡散するケースはない。これはこれは国際問題の常に中心にあって、欧米諸国や国連が長年にわたって解決を「求められて」きた一番の課題である。イスラエルのあらゆる犯罪を放置することは、単にこの国の問題なのではなく、アメリカやヨーロッパ、そして日本の不正義を見逃すことである。見逃すどころか、イスラエルの不正義を隠れ蓑に、欧米や日本はみずからの植民地支配・帝国主義からの継続的な利益を引き出している。差別政策=人種差別の扇動=獰猛な経済支配の強化は、そのあらわれである。

パレスチナの人々と、弱い立場に立たされたおおくの人々にその犠牲が強いられている。