2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『パッチギ!LOVE & PEACE』と石原批判

公開初日に『パッチギ!LOVE & PEACE』を見た。いろいろいえるが、ひとつしぼっていいたい。同時期に公開中の石原慎太郎脚本映画『俺は、君のためにこそ死にに行く』などのように、歴史を捏造し、権力が人を殺すシステムを美化・宣伝する好戦映画が昨今増え…

エチオピアのユダヤ人 『約束の旅路』を見て

先日『約束の旅路』を第七芸術劇場でみた。少し前にラスタ関連の情報を探していて、『アウェイク・ザイオン』というドキュメンタリーをみたのだが(この映画自体は、ユダヤ系アメリカ人の若ものが、レゲエの歌詞に『聖書(トーラー)』の中の聖人が歌われた…

ドイツ人のことよりも

『白バラの祈り』をDVDで見る。前日『麦の穂をゆらす風』を見たときと、驚くほど似たような疑問を抱いてしまった。作品はナチス政権末期にドイツで「白バラ」と名乗る反体制運動の学生たち、とくに女性のゾフィー・ショルが、ヒトラー批判のビラをまいた…

ケン・ローチのことよりも

ケン・ローチ監督作『麦の穂をゆらす風』をDVDで見る。1920年代アイルランドでの大英帝国にたいする武装闘争・独立運動を描いているので、どうやらイギリスでは「反英国的」という批判もあったようだ。しかし英国軍や武装警察の描き方が、アイルランド人…

『東京流れ者』『ツィゴイネルワイゼン』

シネ・ヌーヴォーで特集している「鈴木清順レトロスペクティヴ」に行ってくる。見たのは1966年作の『東京流れ者』と80年の『ツィゴイネルワイゼン』。どちらもそれなりに面白かった。『東京流れ者』は、まだ20代の渡哲也演じる主人公のヤクザが、ドンパチし…