合衆国南部とジャマイカの音楽
『ロックを生んだアメリカ南部』を読了。先に読んだ『ラスタファリアンズ〜レゲエを生んだ思想〜』や『レゲエ入門』では黒人の生活と音楽ジャンルの形成の一般的文脈がわかりにくかったのだが、ここでは奴隷制度や過酷な労働、貧困に耐えながらも、どのようにして合衆国の黒人たちが自分たちの音楽を作り上げ、20世紀の大衆音楽全体に大きな影響を与えてきたのかを興味深く描いているので、その社会的・文化的特質を多少とも理解することができた。もちろんこれがそのままジャマイカの状況とぴったり重なるわけではないだろうけれど、大農園での「仕事唄」や「野唄」、手作りの楽器で打ち鳴らし踊る集会、葬送のためのマーチング・バンド、黒人教会での賛美歌・霊歌などが、ブルース・ジャズ・ゴスペルへとそのまま流れ込んでいった合衆国南部の状況は、ジャマイカの音楽状況についての理解の助けにもなるように思う。また端的に合衆国の音楽の流行であったジャズやR&Bにジャマイカのミュージシャンたちは強く影響を受けていたわけだから。
とにかく伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンのCDを借りてくる。
ついでに、1950年代半ばにデビューするやいなや圧倒的なセンセーションを引き起こすプレスリーの、特にサン・レコード時代の魅力に迫ったドキュメンタリー映画も借りる。
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