コンゴ独立の英雄

『ルムンバの叫び』を見た。コンゴ独立運動の英雄パトリス・ルムンバを描いた映画だ。アフリカのほぼ中央に位置するコンゴのことについては、全然なんにも知らなかったが、西洋植民地主義からの独立を果たしていくということが、なまなかなことでないという典型的な例が、ここにもあることを確認させられた。1960年の独立運動への迫害にも、独立して首相に就任してからの様々な妨害・脅迫にも屈することなく、毅然として自分の信念を貫こうとしたルムンバの揺るぎない姿が印象的。しかし独立からわずか半年ちょっとの翌年に、分離主義勢力、軍部勢力、旧宗主国ベルギー、反共のアメリカなどの思惑と暗躍により、ルムンバは無残にも暗殺される。ほんと植民地主義はえげつない。

ルムンバは汎アフリカ主義の立場を理想としていたようで、アメリカ大陸の黒人運動家、たとえばマルコムXや、ジャマイカのラスタファリアニズムなどの問題とまたつながってくるようだった。

ルムンバの叫び [DVD]

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