台湾シネマ・コレクション2008 『遠い道のり』

しんさいばしまでいって、そのじかんにやっていた「台湾シネマ・コレクション2008」の『遠い道のり』をみる。


とくべつにきたいもなかったのだが(ちゅうか、えいがのないようを、まったくしらずにはいったんやけど)、しっこくの、ひかりのないがめんのとおくから、とどろきがおこり、はとうがくだけ、やがてさかまくようななみのはげしいどとうが、われわれを(きゃくせきぜんたいを)いっきにのみこむ。


はっとして、しゅじんこうのせいねんが、くるしいねむりからからだをひきおこし、ねあせをかいたくらいかおを、みせる。


これがえいがのぼうとうなのだが、とにかく、まっくらやみのなかのうみのどとうが、さいこうだった。それもあって、そのあとのおんきょうが、ずっとよくかんじられ、こうかんをもった。じつは、これは、えいがのモチーフのひとつなのだが。


ラストに、ピアノのおと(おんがく)をいれなければ、もっとさいこうだった。そこはおしまれる。



『遠い道のり』(2007/113分/カラー)


2007年ベネチア国際映画祭批評家週間最優秀作品賞 受賞 / 2007年台湾映画興収 第4位
監督:リン・チンチェ
出演:グイ・ルンメイ(『言えない秘密』『藍色夏恋』)、モー・ズーイー(『一年の初め』)
以前の住人宛に届くカセット。出口のない不倫関係から逃げるようにシャオユンはその音を探す旅に出る。精神を病んだ精神科医ツァイは旅先で恋人に向け音を録るシャオタンに出逢う。美しい景観で注目を浴びる東海岸を舞台に、自分を見失った3人の男女がそれぞれの存在を見つけ出していくヒーリング・ロード・ムービー。(こうしきページよりいんよう)
http://www.cinemart.co.jp/taiwan2008/movie_07.html